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新高機能ストリーミング(特許国際予備審査済み)技術とその応用サービス

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動画伝送・再生サービスの全体概要と機能要件 ストリーミング技術の特徴と限界

 

それでは、いわゆるストリーミング技術は方式的にどのような機能特徴を持っているのでしょうか。そして、その限界はどのようなものでしょうか。

通信手順

現在のストリーミング方式は正式には、リアルタイム・ストリーミングプロトコル、一般的にはTCP/IPのRTSP/RTPを使って行われます。RTSPは画像情報の送受信制御のためのプロトコルで、RTPは画像情報を実際に送受信するためのプロトコルです。

手順としては、図7のように、送受信するストリーミングデータに関する属性情報や送受信に使用するポートなどのネゴシエーションをテキスト形式で行います。つまり、送受信の開始要求およびその応答に始まり、ビデオ資源(ポート)の確保要求・応答、オーディオ資源の確保要求・応答、ストリームの送信開始要求・応答、を行った後にストリームの送信開始となります。

次に、サーバから送信されたストリームは受信側のクライアントで、連続再生できる程度、バッファリングされてから表示開始となります。ネゴシエーション開始からここまでに概して5秒から10秒程度かかるのが一般的です。

また、送受信されるストリーミング・データは小さく(フレームなどの単位に)パケット化されてネットワーク上を伝送され、そのパケット単位にサーバ送信からクライアント受信、そして表示までの間でリアルタイムに同期がとられます。

ストリーミング方式の用途

ストリーミング方式の最適な用途は、たとえば次のようなものでしょう。

  • 社内においてマルチキャスト・ルーティングを使用して、ビデオ配信サービスを提供するもの。
  • 社内においてライブ中継サービスを提供する。
  • インターネットでは小さなビデオストリーミング配信を提供するもの。

ストリーミング方式の問題点と限界

ストリーミング方式には図8のような問題があります。

(1)細切れ&ユニキャスト

ストリーミング方式を広域ネットワークで適用すると、細切れ&ユニキャスト伝送により、パケット喪失の確率が高くなります。つまり、パケット落ちによる画像の劣化、品質低下が前提です。逆に言えば、広域ネットワークでのストリーミング技術は、多少のフレーム落ちがあってもよいテレビ会議やひとつひとつのフレームがそれほど重要でないアプリケーションに限定して適用されるものです。

(2)表示開始・再開や切り替えの遅延

通常、ネゴシエーションやバッファリングなどで時間がかかるため、表示の開始や停止後の再開に時間がかかります。そこで一般的には、表示ウィンドウのまわりでユーザーの目をまぎらせたり、ユーザー自身もあきらめて待つか、別の作業をすることになります。

(3)同時格納

パケット喪失などによるフレーム落ちが前提では、同時格納の意味が小さくなります。また、方式的に難しいことです。

実際、ストリーミング(表示)とダウンロード(格納)の2本立てに区別することでユーザーを納得させています。

なお、現在、既存のストリーミングで、受信したままのデータ格納や、短い時間でのいったん停止・再開やランダムアクセスを完全な形で行えるものはなく、一部、再生中の画像を「わざわざ」再圧縮する非効率的なものがあるに過ぎません。

(4)セキュリティ

さらにRTSPやHTTPによるテキスト形式のネゴシエーションは、サーバ(あるいはサーバの位置するネットワーク)のセキュリティにまたひとつ不安材料を抱えることになります。

(5)帯域幅

この方式では、帯域幅に応じて画質(速度)調整が可能ではあるものの、帯域幅はだいたい連続的に確保されなければなりません。つまり、ベストエフォート型回線サービスで、利用ユーザー数の増減によって頻繁に帯域幅が変動する可能性のあるものは、この調整が頻繁に発生するため、あまり適切ではないでしょう。

(6)他への影響

インターネット上では、ストリーミング方式はマルチキャスト・ルーティングを行わない限り、ネットワークに悪影響を与え続けることになります。結果としてはネットワークの輻輳や閉塞を引き起こすことになりかねません。現状のインターネットでは、実験的なものを除けば、マルチキャスト・ルーティング機能がないため、多くのストリーミング方式サービスがLANに限定されます。

さらに、多数のストリーミング方式配信が同時に行われると、バックボーンに深刻な影響を与えます。つまり、それらがアクセス回線でメガビットクラスの伝送レートを使うとすれば、そのためにだけでバックボーンでは最悪、テラビットクラスの伝送レートが要求され、大きな問題となります。日本の現状はまだそれに達していないからです。もっとも、こうした超高速を急速に配備している米国でさえ、マルチメディア・ユーザーが急速に増え、結局のところWWW(World-Wide-Wait)状態になりつつあります。

また、複数対複数のアプリケーション・サービスには、帯域幅を連続的に使用するストリーミング方式では現実性に乏しいでしょう。

また、複数のユーザーが異なるさまざまなコンテンツに頻繁にアクセスする対話型アプリケーションへの適用は難しいでしょう。これは、もともとストリーミング方式が不得手とするところで、レスポンスが悪くなり、待ち時間が多く、そして大きくなります。

同様に、画面の早送りや巻き戻し、あるいはシーン・チェンジなどへの即応機能に不向きです。したがって、動的シナリオへの適用も難しいところです。

 
図7 ストリーミングの手順例

図8 ストリーミング方式の問題
動画伝送・再生サービスの全体概要と機能要件 ストリーミング技術の特徴と限界

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